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提報者 ES細胞捏造事件のtheocatsのレビュー・感想・評価

提報者 ES細胞捏造事件(2014年製作の映画)
3.5
視聴前でも後でも当該事件の調査を推奨

映画では最初に事実を元にしたフィクションというテロップが入るが、事件のあらましと結末だけは事実でも、その他取材描写や博士擁護のデモ隊などは過剰演出という疑いが終始ぬぐえず、視聴後に事件の経緯を調べてみたらかなり事実通りになぞっていることが判明。
※ただし、最初の情報提供者とその妻の実験試料持ち出しについては記載がなかったのでフィクションの可能性大かも


個人的着目点としては捏造博士が常に取材側の先手を打って事実をはぐらかし、大衆を味方につけ取材側に世論的圧力をかけようと策を講じていた点。
これもまた博士側の直接の働きかけに関してはフィクションの可能性があるが、博士擁護の世論は実際大きかったようで、実際に追跡番組は休止に追い込まれている。

この事件で一つ救いがあるとすれば取材側への致死的暴力行為がなかったこと。
仮に捏造博士(またはそのおこぼれの利益に群がる利害関係者)が暴力組織に取材側の傷害や殺人を依頼していたらと想像するとぞっとする。

映画は総体的によく出来ていたように感じました。

総評3.5の三ツ星

002009
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