白いかざぐるま

クリーピー 偽りの隣人の白いかざぐるまのネタバレレビュー・内容・結末

クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

主人公は元刑事で犯罪心理学の専門家、などと大層な設定だが、そのくせ何もできない愚鈍な姿に見ている方はイライラさせられる。
これが監督の意図的な狙いなのなら、見事に術中にはまっているという事だが、どうなんでしょ?

あと、展開がすべてご都合主義に感じられてしまい、異常なサイコパスの世界を描くことありきで、細かい世界観が色々お粗末だったのでは。

隣戸の娘が「あの人、お父さんじゃありません。知らない人です」と超ド級のSOSを序盤から繰り出しているにも関わらず、スルーってマジですか?
それならなぜこのタイミングで告白させた?

失踪家族で唯一残されたという川口春奈ちゃんへの扱いもとにかくヒドくて、主人公との信頼関係ゼロの状況なのになぜか何度も話を聞かせてもらえるという都合のよさ。
ここでも、心に傷を負った人への対応とは思えない、自分の主張ばかりして質問をたたみかけるとか、ほとんどモラハラだよ。
ホントに心理学の専門家?という思いでイライラ。

もっとグロい映画はたくさんあるけど、これは弱者の救済が全くされないだけでなく、更に追い込んでいるという意味で、生理的に嫌悪感を抱いてしまいダメだったなあ。

ただ、サスペンスホラーとしてはドキドキハラハラするし、香川照之の怪しい隣人は一級品でした。