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永い言い訳のyunaのネタバレレビュー・内容・結末

永い言い訳(2016年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます


この監督ブラックジョークというか、ちょっと皮肉めいてる作風なのか。

オープニングロールの演出、おしゃれ。
そして、俳優陣豪華。竹原ピストルに、池松壮亮、黒木華に堀内敬子も。あと、私の注目している若手女優、白鳥玉季ちゃん。こんな昔から出てたのか。名バイプレイヤー揃い。黒木華、本人のイメージに反して出だしの頃、なぜか悪い女とか、やばい女の役ばっかりだったんよな。

絶妙な夫婦の距離感。妻の方だけ、変わらず夫を愛している。
対して、気難しい夫の幸夫。妻に関心を抱かず、何処へ出かけたかさえも知らない始末。
深津絵里の話し方って広瀬すずの話し方に似てる。間の使い方とかかな。

深津さんガバスの窓から外を眺めるシーン、綺麗。照らされた瞳が少し憂いを帯びていて、何を見ていたのだろうかと引き付けられる。からの、静寂。

山形県警の刑事さんの、電話越しの訛りが凄い。

ピアノの音が静かに鳴り響く。

妻を亡くした悲劇の夫には、どこかなりきれない。取り憑かれたように検索ワードを打ち込む。取り乱す周囲の姿に反し、どこか他人事のような、冷静さを感じさせる幸夫の様子。

弱ってる時に付け込もうとしてくる宗教の勧誘留守番電話。

妻がいなければ何にもできない男すぎる。

「先生は私の事を抱いてるんじゃない。誰のことも抱いたことはないんですよ。」

温度がない。いい表現。

インスタのカップラーメンを啜り噎せからの泣き崩れる演技。リアルでいい。我慢した悲しみや虚しさが一気に溢れ出ていく感じ。

竹原ピストルのいきなり距離詰めてくるちょっとウザイ感じ、なんかいるよね。「今日、初めて会ったくせに…」の出だしで一瞬ドキッとさせてくる笑
妻の親友の息子と話す時が一番、活き活きしてる。直ぐに懐いた息子に対して、警戒心MAXな妹。戸惑う幸夫。妹、咄嗟のリアルな嘘、ナイス。しんぺい君、しっかりしすぎてる。

初めてみる小さな子ども同士の兄妹喧嘩。意外と子どもの面倒みるの向いてる。


凄い集合団地。
ちゃぷちゃぷちゃぷちゃぷちゃぷちゃぷローリー🎶

寝過ごしたしんぺいを追いかけて激チャ。

ママの不在を埋めるように。大宮家の一員となっていく幸夫。初めて生きがいを見つけた様に活き活きしていく。妻への罪滅ぼしか。

池松壮亮さんは、大体不機嫌でぶっきらぼうな物言いをする役だよ。
「子育ては男の免罪符」
いつも冷静に見透かしてる。

なっちゃんがいたら幸男は大宮家には来なかった。

やっと、妻の死と本当の意味で向き合おうと、スマホを開いたところ、「もう愛してない。ひとかけらも。」の破壊力。果たして、それは彼女の本心か?

戸次さんまで、出てたのか。

暴言大取り乱しからの、引きずり押さえ込み。

吃音のある研究員、山田真歩さんも!!詰まり方、リアル。

今を見る必要がある。過去に引きずられすぎてはいけない。けれど、シビアすぎるのも切り離すのも…。大切な人の死への向き合い方に正解なんてない。

仲間はずれなのは、自分の方かもしれない。研究員のお姉さんが加わることで、自分は用済みみたいな気持ちになる。それで、焼きもち焼いて、口うるさい、姑みたいになってる。

学歴のない父親をコンプレックスに感じ始めるしんぺい。

帰り道、初めて涙を零しながら書き綴る。
そして、妻以外に髪を切ってもらう。

しんぺい、中坊になって、頭がくりくり坊主になってる。

新作小説のタイトルが、「永い言い訳」。

にしても、部屋がオシャレすぎる。インテリアのスタイリッシュさよ。折り紙みたいな白のランプ可愛い。存在感。

ようやく、妻のことが思い出に変わり、ダンボールにしまう。

エンドロールにて、マキタスポーツ&木村多江発見。いつ出てた?と思っていたら、声のみの出演。気づかなかった。
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