Maya

ザ・トゥルー・コスト ファストファッション 真の代償のMayaのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

資本主義社会の縮図を見せつけられているような気がした。
服飾産業、というよりはファストファッション産業に限らず、全てにおいて、安かろう悪かろう、反対に高ければ良いだろう、ではなくて、全てにおいて適正価格で買うこと、適正なものを適正な分だけ活用すること、この極めてシンプルで当たり前のことを皆が実行する必要がある。
自分より年下のシーマが23歳にして母であり、我が子の教育、未来のために重労働を選んで愛娘ナディアと離れ離れになる、村に預けて一人帰る場面は本当に胸が痛くなった。システム、構造が変わらないと大きな変化は得られないかもしれないけど、消費者一人ひとりの行動が小さくても連なって波となれば変化は起こせるかもしれない。というか起こさないといけない。この映画で描かれているのは氷山の一角に過ぎないと思うけど、それでもあのような実態があること、犠牲のもとにファストファッションひいては今日の資本主義があることをよく理解して、生かされている自覚をまず持つこと。その上で自分ができることは何かを常に考えること。できる範囲でできることから行動していくこと。行動をやめないこと。信じ続けること。これらを忘れずに、これ以上シーマとナディアのような親子を生み出さないようにできることに粛々と取り組んでいきたい。
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