戦争後に残るのは、憎しみと地雷だけ。
第二次世界大戦終戦時、ドイツ軍によって海岸線沿いに埋められた膨大な数の地雷。それを取り除く為に動員されたことのは、ドイツ人捕虜の少年兵だった。
史実の悲惨さを突きつけると共に、現代にもまだまだ残る悲劇。いつ死ぬかわからない、地雷撤去作業。食料もまともに与えられる中で、精神的にも枯渇していく。
救いのない話を描いているようで、その中で辛うじて辛うじて辛うじてある救いは、人と人が触れ合って取り戻される尊厳。
大事なのは守るべき国よりも、人と人との繋がりであり、広がり。知らぬ彼らも、同じ人であり、家族も悩みも持つ。
内に向く思想が、人を残酷にし戦争に導いてしまう。