tak

レディ・プレイヤー1のtakのネタバレレビュー・内容・結末

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

スピルバーグ監督が、VRをネタに遊びまくったド派手なエンターテイメント作品「レディ・プレーヤー1」を試写会で鑑賞。ゲームやサブカルチャーをてんこ盛りにして若い客層に媚びたのだ…という邪推もできるのだけど、「いやいや、オレにだってこんな映画撮れるんだよ」というスピルバーグの余裕(ってか自慢?)だと僕には感じられた。数々のアニメやゲームの引用は確かに楽しい。メカゴジラ機竜やらRX78-2、「AKIRA」のバイク…ニッポン万歳ww

ただね。多くの人が楽しむVRゲームの中で起こった事件がリアルを巻き込んだ騒動に発展する事情にどうも現実味がない。似たような設定なら生活の管理までコンピュータに頼った社会とその危うさを描いていた「サマーウォーズ」の方がよっぽど説得力がある。都合の良い展開も確かにあるし、元ネタ同様にツッコミどころも満載。

だけどね、この映画には僕らを日々楽しませてくれるエンターテイメントへの愛と、そんなエンタメを心の支えに毎日を不器用に生きている僕らへのメッセージがある。ただのCG満載のお気楽映画にはしないからスピルバーグはやっぱりうまい。映画ファンに向けたお楽しみもある。特にスタンリー・キューブリック監督作「シャイニング」の再現シーンの見事なこと!デロリアンやマイケル・ジャクソンなど80年代カルチャーも楽しすぎる。ジョン・ヒューズ監督作の名前が並ぶ粋な台詞、そしてヴァン・ヘイレンで始まってツイステッド・シスター、ホール&オーツで終わるサントラがもうたまらん♪ここに盛り込まれた映画たちのルーツを若い映画ファンが触れていくことにつながったら嬉しいな。

試写会にて鑑賞。
tak

tak