こたつむり

レディ・プレイヤー1のこたつむりのレビュー・感想・評価

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)
4.0
★ まるで創作物の元気玉。
「オラにその力を分けてくれ!」

愛だろ、愛。
なんて言いたくなるほどに。
アニメやマンガ、音楽、小説、テレビドラマ、映画…ありとあらゆる“創作物”への畏敬の念、そして、愛に満ち溢れた作品でした。

しかも事前に「80年代へのリスペクト」と伺っていましたが…いやいやいやいや、そんな狭い範囲ではありませんでしたよ。何しろ“アメリカ映画オールタイムベスト”の上位に位置する某映画からも引用されていますからね(ネタバレになるので作品名は書きませんが…1940年代の作品です)。

だから、それに気付いた瞬間。
目頭は熱く、呼吸困難に陥る始末。あー。あのセリフはズルい。引用元の作品を知っていればこそですが、とても重要なキーワードですからね。沁みるものがありましたよ。

勿論、日本への愛も満ちていました。
『機動戦士ガンダム』から《RX-78-2》が登場していることを筆頭に“機械化怪獣王”や“日本で三本の指に入る知名度の猫”など…画面の隅々まで見落とさないようにすることが重要。というか、一回で全てを把握するのは無理じゃないでしょうかね。

まあ、そんなわけで。
溢れんばかりの愛を楽しむ作品…ということで、粗い部分については目を瞑るのが良いのでしょう。確かに先が読める展開ですし、何よりも「それは○○したほうが良いと思う」とか「○○が分からないのはおかしい」とかツッコミどころが満載なのです。

さらに厳しい意見を書いてしまうと。
引用元の存在感が大きすぎるため、オリジナルの部分が弱く感じました(主人公の性格や外観が好きになれなかった…というのもあります)。

だけど、大切なのは“想い”。
製作者がどのように考えて本作を作り上げたのか…それが伝わってくるだけで十分だし、引用元を詳しく知らなくても、作品から逃げ出すことは無いですからね。見識を広めた後で本作に戻ってくれば…違った発見があるのだと思います。

最後に余談として。
僕が本作の世界観“OASIS”に参加するならば…やはり火力重視でフルアーマーZZガンダム。いや、NT-Dを積んだガンダムUCか…いやいや「量産の暁には連邦軍など」という遺志を酌んでビグザムか…いやいやいやネタキャラとしてザクレ(キリがないので後略)
こたつむり

こたつむり