K2

マネーモンスターのK2のレビュー・感想・評価

マネーモンスター(2016年製作の映画)
3.0
財テク番組を信じて全財産を失った男が、銃と爆弾を持ってテレビ局に殴り込み。司会の男を人質にとり、株暴落の理由を解明させようとする。テレビ局や株式会社とその周囲を巻き込むなかで、次第に真実が明らかになっていく、という話。


話の内容は可もなく不可もなく凡作。ところどころ面白いポイントもあるが、テンポが遅い割りに内容が薄い。


総評:無料で観れたとしても観なくていい。










以下、ネタバレあり。








株式会社の社員、プログラマ、テレビクルー、ハッカーなど、登場人物は多いのにほとんどちょい役で終わってしまっており残念。
せっかく支社やコネなど、他国の人間と絡められる要素があるのだから、相互干渉することで展開してくれたほうが広がりが出て、インターネットで繋がる現代的内容になった気がする。
まぁ、ネットで繋がろうがその場にいない人間は何もできない(したくない)ということを風刺的に描きたいってことなら的外れな指摘だが。


面白かったポイント3つ。

司会が株の買いを呼びかけたのに反応がまるで期待外れだったシーン。
あれだけ綺麗事を並べたら多少はいい反応あるかと思いきや全くなく、むしろ綺麗事が故に誰の心にも届いていなかったという無情な真理。

犯人が嫁に罵倒されるシーン。
立てこもり犯を身内に説得させるパターンってよく見るけど、たしかに身内側からしたら「ふざけんな、お前のせいでこっちがどう見られるかわかってるのか」と言いたくなるのもむべなるかな。

ラストで撃たれた犯人を助けようと司会が暴れるシーン。
最初は見下して丸めこもうとしていたはずなのに、最後は思わず動かずにいられないほど仲良くなっているのにホッコリした。(犯人は死んでるのでホッコリどころではないが)


しかし途中で集まってきた野次馬たちも、最後に中継を見ていた人たちも、株式会社の社長でさえも、きっと明日からも平常運転なんだろうな。自分も含めて。
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