あんまりエンパワメントとかされたい気分じゃないかも…と二の足踏んでたけど平日夜にふらっと見に行ったら(おそらく日本語を母語としない)ガールズたちに囲まれてほぼすべてのライアン・ゴズリングにウケる彼女たちのくすくす笑いをサラウンドで聴きながら気楽に楽しく観れてだいぶいい体験になった
終盤を除けば皮肉たっぷりのギャグ展開の畳みかけが楽しく心穏やかにニコニコ笑いながら観れてちょうどよかった 陽キャも陰キャもそれぞれの視座で楽しめる映画でえらい 冒頭のバービーランドは最高！なマーゴットロビーの完璧さなんかやっぱり無邪気に目に楽しいし、その無邪気さを責め立てるような映画でもなくて個人的にはほっとした(ルッキズムを問題の中心に置く段階にはまだないと判断した映画ということ) Kendomのこてこて patriarchy芸やmansplaining作戦も軽率にウケちゃった ほんとはただ一緒に踊りたいだけ、くすぐり合いたいだけって落としどころもいいと思う
終盤まとめにかかったあたりからの急激な失速(バービーとケンの和解、バービーとルースの対話 どっちもたらたら喋りすぎ)は最後の最後で日和っちゃったのか〜と結構がっかりした 別に破壊・破壊・破壊で終わらせたっていいのに 最後まで映画としての楽しさとスピードを優先し続けてたらもっとかっこよかった
あとバービーがベンチに座って公園に集まる人々や風に揺れる木々を順にまなざし最後に隣に座る老女に目を留めるシークエンスのスケッチのうまさはさすが レディバードもなんてことない瞬間だけどこの光この風この気持ちを一生忘れない気がする〜みたいな描写が妙に上手だった記憶がある
