ゆ

バービーのゆのネタバレレビュー・内容・結末

バービー(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

とにかく映像と音楽が良い!海外のミュージカル映画が好きな人はこれだけでも見る価値あると思った
特にバービー界の美術よすぎる~ 衣装もかわいすぎ
この感じのかわいさやっぱ日本じゃなかなか出せないなと感じた(技術や能力的に出せても商業的に出すのむずかしそう)
曲も良いしテンポ良くポンポン進むので停滞感が無く気持ちよかった

海外ミームのあれこれで観る気なくしてたけど、観た結果ミームにも納得感を感じて良かった
この映画の味・・・サウスパークや
全体的にブラックジョークブラックジョークブラックジョークという感じ
"フェミ映画"ではあると思うけど、それより風刺とパロディの印象が強くて
SNSで「カレピに見せて反応を伺おう」みたいな書き込みを見かけたけどこれそういう映画じゃないだろ!になった
友達と一緒にポップコーン食べながらガハハって見るやつだろこれ 見ながら雑談で政治の話するやつだろ
見方としてはマジでサウスパークと同類と思うんだけどどうでしょうか

***
話の流れとかはなるほどね~という感じだった
最後恋愛関係に落ち着いたり、元の法律ではなくケンたちの権利も含んだ法律にしたりとかのいわゆるみんなハッピーエンドのめでたしめでたしにしなかったところかなり好感度高い
特に私は「男女が最終"恋愛"になるやつ」がだいぶ嫌なので(恋愛描写が嫌なわけではない。行き着く先が恋愛のみに感じることが嫌)
バービーがそうじゃない存在として描かれてるの良かった

人形だから生殖ないのもそうだけど
生殖あったら物理的に妊娠する女性が男性もいる世界であんなバリバリやれないので生殖も死も無い世界なの説得力ある
なんかこの設定ほかでも読んだ気がするんだけど何のやつだったか思い出せない…なんか和風ファンタジー系の…少女向けの小説だったような…漫画かな…知ってる人いたら教えてください

ケン・・・ケンよかったな~
「男社会」の呪いを解きに行くとこ あれ男も呪いにかかってるんだよね
俺の名前はケン 俺を見てくれ みたいな曲 うお~~~となった ケン・・・
ふられちゃったのはかわいそだったけどくっついてたら一生「バービーアンドケン」に縛られてしまいそうなのでふられちゃって良かったねと思った
女は男の付属品じゃないし男も女の付属品じゃないし誰も誰の付属品でもない
子どもと親の関係に置き換えてもそう 個人は個人であるという認識が最低ラインとして必要なんだと感じる

途中バービー助けに戻るとこ
絶対助ける!とかじゃなくて ちょっとはマシになるかもじゃん。みたいなのも良かった
子供の感覚と大人の感覚の違いで時代による考えの差を出してるんだろうな
実際あんまり変わんなかったけどちょっとだけマシになってて良かった
何かアクションを起こす→ちょっとだけでもマシになる、マシにならなくてもアクションを起こしたという結果が残る
これの繰り返しでちょっとずつでもマシにしていこう運動が現在と思うので
ここのシーンが一番現実世界のフェミニズムを感じたかもしれない

悪者サイドみたいなのもあったけどそんな悪~て感じでもなく全体的にかなり人間だった
最終的に適当というか なるようになるしかないよな。みたいな感じが(?)
今の時代でやれることをやって生きて行こうねって感じで

最期バービーが婦人科行って終わるのもなんか日本の映画だと無さそうでおもしろいなと思った
バービーが「現実の女性の肉体になった」ことであることを表現してると思うんだけど
病院って基本ネガティブな感情で行くものと思うんだけど本編ではにこやかな表情で向かっていて
なんか「前向きに付き合っていこうぜ」みたいなメッセージ?を感じた
付き合っていくしかないんだしそんなら前向きにやっていくのがいいかもね

人間とは…みたいなシーンあるのでなんか宗教映像みたいに感じたとこもあったけど(?)観てよかったです

どうでもいいけどたくさんのケンのうちの一人の声優がKENNさんでおもろかった
ゆ