シミステツ

バービーのシミステツのネタバレレビュー・内容・結末

バービー(2023年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

冒頭の『2001年宇宙の旅』のBGM(『ツァラトゥストラはかく語りき』)効いてる。
世界観ビジュアルがめちゃくちゃかわいくて楽しい。車椅子が出てきたり、人種や多様性に配慮しているイメージ。

バービーにとっての「死」とは。
「べた足!」
口臭も焦げた料理も賞味期限切れのミルクもべた足も忌避すべきものとして描かれているが、そもそもよく起こることであり「あるべき姿」「定番タイプ」という固定観念が浮き彫りになる。

バービーのおかげで女性は幸せを手にしたという台詞はそうではありつつ、答えは一つではない。バービーとケンがやって来た「男らしさ」溢れるバービーランドとは真逆な世界によって「男らしさ」「女らしさ」というようなものの在り方を問う作りになっている。サーシャがバービーは性的でフェミニズムを50年衰退させたと話すシーンがクリティカルすぎる。男だろって言っても仕事を断られるケンも象徴的。バービーの会社に女性がいないという皮肉。鬱のバービーとか良いよな。洗脳解いていく展開は気持ちよかったな。男は好きな女にギター弾くみたいな偏見もおもろい。バービーはバービーだしケンはケン。自分らしくいられることが幸せ。

「変わって当然よそれが人生だもの」

「人間が男社会やバービーを作るのは過酷な現実を乗り切るため」