あやかしゃん

バービーのあやかしゃんのネタバレレビュー・内容・結末

バービー(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

すごいな。
これだけ説教臭くなりそうな題材を絶妙にポップに落とし込んでいて。(説教感は濃いめだけど)

フェミニズム映画といえばそうだけれど、現状の「フェミニズム」を俯瞰して、メタ的に見せてくれる。

女性の自分が
「バービーランド楽しそうだな〜。
でも『毎日ハッピー🎉笑顔でキラキラ〜✨』だと死にたくもなるよな〜。でも強くないといけないんだな〜」
と思っていたら、
ケンからの逆襲。
きっと現代のフェミニズムで、今まで頑張ってきた世界を奪われるような体感をしている男性の気持ちを味わった。

逆もまた然りで、男性は
「自分はバービーのおまけ。社会は自分以外のところで回っている」と思っていたケンが、バービーランドの政治を動かすようになっていくことに、「最高!その調子だ!」と感じるのだろう。
それは今、女性たちが体験し始めている感情。

よくできているなあ。

そして「男性も女性も活躍する」けれど、「男性も女性も活躍しないことを選んでもいい」「あなたがあなたでいい」と、
「何かで成功する」ことを強制しない面もフォローしている。
あやかしゃん

あやかしゃん