前情報で聞いてた通りかなりメッセージ性の強い作品だったけど、バービーランドのオモチャ描写は本気で描いてるし、多様な価値観を反映されて自己実現を象徴するバービー達とバービーの添え物扱いで、バービーに認められることだけが価値と思い込んでるケン達が自分の存在価値を見つけるという脚本は、バービーというオモチャに対して真摯で愛のある作品ではあると感じた。
登場人物達の中ではマテル社の重役おじさん達が特にお気に入り。毒のあるキャラ造形をコミカルで可愛い演出で中和してて良いキャラだった。
このおじさん達、表面上は多様性を尊重してるとかウチは女性で成り立ってる会社だとか口で調子の良いこと言いつつウチの重役に女性は過去2人しかいないよだよ。誰でもない普通の人間をモチーフにしたバービーを作ろうというアイデアを即決でNG出しといて側近から売れそうですねと言われたら手のひら返して褒めちぎる。バービーが迎えるEDについてやっぱケンと恋愛して終わりだろ！って主張してきたり薄っぺらいなこの人…と思わせてくる。
