最初スパイ容疑で送検されたとこからモノローグが始まるのはよかった。「意外にミステリー？！」とワクワクしたんだけど、そっからほぼ１つの恋愛のお話が始まる。
主人公が好きになった相手が高嶺の花的存在で、自分が美人であることを熟知した女子。主人公と遠距離恋愛が始まって、手紙のやりとりをしながら思いを募らせるのはいいんだけど、寂しいが故にお互い複数の人と関係を持ってしまい、でもやっぱり相手と離れられないという、いわゆる共依存にはまり込んでいく。
この女子の心理が全くもって共感できんかった。。。「わたしは他とはちがう」オーラを漂わせ、他人に冷たく当たるとこもイヤやったし、恋愛以外に自分で楽しいこと見つけーや・・・と思わずにはいられない他力本願っぷりにも辟易。
主人公が中年になり、彼女を略奪した親友と再会して、その恨みつらみをぶち撒けるシーンも「オイオイ、まだ言うか」と呆れてしまった。
こんな恋愛は悲しすぎるよ。。。
個人的にはもう少し兄弟の話や友達、恩師との関係を深掘りしてほしかったなぁ。
音楽や全体に漂う雰囲気は好み。
