kumo

カノンのkumoのレビュー・感想・評価

カノン(2016年製作の映画)
3.5
依存症患者とその家族の話。
母の虐待の後遺症を抱えながら三姉妹が支え合って乗り越えていく姿は清々しかった。おばあちゃんの哀しくて優しい嘘が切ない。役所勤めの旦那さんの一人で苦しまないで、離れていかないで、側にいさせて、の言葉が優しい愛に溢れていて素敵だった。みんな辛い過去を持っているからこそ、これからは穏やかに幸せに生きてほしい。
依存症になるきっかけはそこらへんに落ちてるのに、そこから抜け出すのは一生かけても出来るか分からないほど難しい。迷惑を被る周りの人や家族はもちろんだけど、きっと本人が一番苦しい。共に生きていくためには本人自身を否定せずに受け止めることが必要だと思う。殺してほしいと願うほどに自分を責めてしまう前に誰かの助けを借りられたら良かったけど、中々気づけないんだろうな…。もし自分が依存症の症状に接する機会があれば目を逸らさず支援に繋がれるよう気にかけてあげたい。
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