螢

レディ・バードの螢のレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
3.7
「女子の黒歴史あつめ」といった感じで、色々なつかしいやら、イタがゆいやら、なんとやら。

サクラメントという地方都市に住む女子高生のクリスティン。彼女は自分の本名が嫌いで、「レディ・バードと呼んで!」といつも周囲にお願い中。
彼女の目下の夢は、都会の大学に進学することなのだけど、彼女を取り巻く環境はというと…。

イターい行動オンパレードなレディ・バードを眺めてると、私にも少なからず身に覚えがあることがちらほら…。

家族を守ろうとする両親の苦労や心配も知らずに、小煩いからと反発したり。
むやみやたらと田舎をくさして外の世界に憧れたり。
裕福だったり美人なクラスメートにちょっと嫉妬したり、恥ずかしかったり、見栄を張りたくなったり…。

珍しく友人と鑑賞したのだけど、感想の交換時には、「思い出すわ〜…」と「恥ずかしいわ〜…」が出てきた出てきた。

まあ、レディ・バードほどの突拍子もない行動はさすがにしてなかったけど…。

大半の女性には、少なからず共感する部分がある気がします。
でもこれ、男性が観たらどう思うのでしょう?

最後にわかるレディ・バードの両親の偉大さというか、懐の深さと愛には、月並みながら泣きそうになりました。
いや、この両親、平凡なようで実はすごく寛容で慈愛に満ちた素晴らしい人なんだなあ、というのが、最後にわかる仕組みになってて、そこで「ほおー…」と感心すること間違いなし。

「フランシス・ハ」で主役を演じた女優さんが、監督と脚本を勤めたということですが、若いのにアジのあるつくり方に、今後も期待したくなりました。
螢