Eyesworth

エンパイア レコードのEyesworthのレビュー・感想・評価

エンパイア レコード(1995年製作の映画)
5.0
【ティーンが選ぶ理想のバイト先ランキング一位】

アラン・モイル監督のレコードショップで働く若者たちの青春ミュージックコメディー。

〈あらすじ〉
深夜12時まで開いているエンパイア・レコードの売りは個性的な若い店員たち。画家志望のAJは愛しのコリーに告白しようと決意し、店長のジョーに宣言する。しかし、ジョーは店の売り上げ9000ドルとともに消えたルーカスのことで頭がいっぱいだった。そしてコリーの方も、今日プロモーションにやって来る元アイドルのレックスに処女を捧げようと決意していた。そんなところへ、オーナーのミッチが店にやって来る。彼は、店を大手チェーン店に売り払おうと考えていたのだった。そして、そのことを知った店員たちは……

〈所感〉
似た系統の『スクール・オブ・ロック』『フラッシュダンス』等と同様に筋書きはほぼ破綻しているが、それぞれのキャラが立っていて、コメディーとしてめちゃくちゃ完成度が高く面白かった。何も考えずに見て笑える作品はやっぱり大切だなぁ。勤務中にいきなり丸刈りにするパンク女子デブラはヤバい。勤務先でゲストと致しちゃうジーナもヤバい。嫌いな女の生前葬をしちゃうコリーもヤバい。万引きして二度逮捕されるるも採用されちゃうウォーレンもヤバい。でもやっぱり、冒頭から店の売上を盗んでカジノで一か八かの賭けに出て負けたルーカスが一番ヤバい。こんなヤバすぎる若者たちを抱え込む店長のジョーがマジで聖人すぎる。この作品は、若者故の特権である「愚かさ」をこれでもかと描いていて、それをジョー然り周りの大人たちが宥める構図ができていて理想的すぎる非常に温かい職場となっている。ここまでではなくとも、前提として仕事は楽しくなきゃね。勤め先が買収されてクビの危機になれば、我々も毎日こんな騒がしく楽しめるのだろうか。流石に日本人では無理だが、こういう夢を見れたら一番楽しいだろうな。なんだかレコードショップに行きたくなった。あと10年早くこの映画に出会っていたら人生変わっていたかもしれない。惜しいなぁ!
Eyesworth

Eyesworth