2014年、樋本淳（ひもとじゅん）監督の初の長編作。
http://kamawood.com/sunsetdrive/
モノクロ（一部カラー）／93分
思わぬ掘り出し物でした。
舞台は、湘南／材木座あたりの、夏の終わり。
離婚間際の夫婦には、5歳の息子リョウ君と、1歳の娘がいる。
二人の子供の親権は妻に譲る事を決め、別れるまでの最後の1週間。
そんな時、娘が高熱を出し、髄膜炎の検査のため入院することになり、夫婦で協力して子供たちの面倒を見る。
（この夫婦、離婚間際というものの、ギスギスした感じもなく、まだまだお互いへの優しい気持ちが見て取れるんです。）
病院に寝泊まりする妻は夫に任せるのは無理だろうとリョウ君を実家に預けるんですが、毎晩泣いてしまっているという事で、会社を休めるという夫に任せることにします。
夫とリョウ君、初めての二人きりの1週間。
昼はドライブで海に行ったり、夜は妻に内緒で馴染みのスナックに連れて行っちゃったり。。
嬉しそうなリョウ君との時間を過ごしているうちに、夫はもう一度、夫婦をやり直せないかと思うんですが・・・
妻役は女優の佐伯日菜子さんですが、夫役は監督の旧知の友人（素人／鎌倉の不動産業社長）、リョウ君役は監督の実の息子さんと、一般人を起用していて、やはり演技にぎこちないところは見られるものの、この二人のり取りがとてもいいんです・・
特にリョウ君が声も表情も可愛くて、いちいち泣けてきて。。
ほぼ全篇モノクロですが、過去の鮮やかな記憶再現のシーンや、リョウ君のスマホで母に動画メッセージなどだけ効果的にカラーになります。
纐纈悠輔さん（オトループ）による心に沁みる優しいギターのサントラも素敵でした。
