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キャノンフィルムズ爆走風雲録のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.0
キャノン・フィルムズを率いて、80年代ハリウッドに大旋風を巻き起こしたイスラエル出身の従兄弟メナヘム・ゴーランとヨーラム・グローバス。映画監督でもあるメナヘムとプロデューサーとして高い資質を持つヨーラムのコンビは、低予算のジャンルムービーを次々に製作し、『デルタ・フォース』『暴走機関車』そして『狼よさらば』シリーズなど、当時のメジャー映画会社を超える制作本数でヒットを量産。1986年には年間46本の作品を製作。巨万の富を稼ぎ、一時代を築いていく。その一方で、ゴダールやカサヴェテス、アルトマンなど商業主義とは一線を画す映画作家たちの映画へも出資するなど、映画の道の全方位へとふたりは突き進んだ。しかし、情熱で始めた映画は、やがて大きな資本の流れにまみれ、ふたりの関係にも亀裂が入っていくこととなる… 。
80年代ハリウッドの映画界を席巻したキャノンフィルムズの会長ゴーランの成功と失敗を描いたドキュメンタリー映画。
ゴーランは、最初低予算のB級映画を量産しヒットさせると、ハリウッドに進出し低予算で映画を複数同時進行で制作しヒットして量産し続け、大規模な映画も複数同時進行で制作して量産しヒットさせハリウッドを一時期席巻した。
だが「オーバー・ザ・トップ」などスターを主演に据えた映画が失敗し、「スーパーマン4」の大コケでキャノンフィルムズが破産寸前にまで追い詰められた。キャノンフィルムズの経営建て直しの中で、ゴーランに亀裂が入り、ゴーランは喧嘩別れした。
映画作りに夢中だったゴーランと子供との確執、金銭問題など、ハリウッドを一時期席巻した辣腕映画プロデューサーの波乱万丈の一代記が楽しめるドキュメンタリー映画。
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