イーサン・ホーク熱と音楽映画熱が冷めない中で見つけたこの作品。
ずっしり重い、破滅的な天才トランペッターチェット・ベイカーの伝記映画。
オシャレさで言えば私の中ではダントツ!
イーサン・ホークのトランペッターの佇まいはカッコよすぎて痺れた。惚れ惚れ うっとり…言葉が見つからないくらい。
決してヘロインを正当化出来ないけれど繊細でナイーブな芸術家に於いてはある意味避けられない誘惑なのだろうか。
破滅的だからこそ深く心に響く音楽がどうしようもなく美しくて素敵だった。
トランペットの知識はゼロだしジャズを好んで聴くほうでもないけれど、この作品を観ると好きにならずにいられない。
そしてタイトル通り何処までもブルーで溢れている。ジェーンとの愛を紡いだワーゲンバスのブルー、曲としてのブルー、洋服のブルー、そして終始憂鬱にふつふつとした心のブルー…
ラスト、愛しているからこそジェーンにはわかってしまうという悲しい結末は更に深いブルーを感じてしまった。