冷戦時代の赤狩りの対象となってしまい、ハリウッドから追放された脚本家ダルトン・トランボの半生を描いた物語です。実話。
「赤狩り」って言葉は聞いたことはあっても実態はよく知りませんでした。冷戦中の共産主義者を排除する動きだそうです。アメリカって曲がりなりにも“自由の国”ではないのか?思想の自由や表現の自由など基本的な人権も保障されないような赤狩り。アメリカにこんな時代があったことに衝撃を受けました。
共産主義者だったトランボももちろんその対象になります。私からすると嘘でもいいから「もう共産主義は辞めました」とかは言えなかったものなのかななんて思ったりしましたが、そんなノリではいかないもんなんですね、共産主義も赤狩りも。
この映画の見どころの一つは、トランボがこの時代をどのように脚本家として生きていくのかというところ。
2つ目はその家族との絆。
そして3つ目は、実在の映画や俳優、監督などがたくさん登場するところ。有名映画の実際の映像も流れるし、名作の裏側も知れる。これは映画ファンには刺さります!
ジョン・ウェインやレーガン、カーク・ダグラスなど有名俳優も出てきます。私はカーク・ダグラスの若い頃は見たことがないんですが、きっとこのカーク・ダグラス役の俳優さん、本物によく似てますよね。だってマイケル・ダグラスによく似てましたから。
今まで赤狩りなんてほとんど知りませんでしたが、映画鑑賞後にちょっとだけですけど調べてみました。エリア・カザン(「エデンの東」などの監督)は共産主義者でしたが身の保全を図ったため、後々まで「裏切り者」と呼ばれていたことも知りました。やっぱり軽々しく共産主義を辞めるということも難しかったんですね。
以前BSを録画したものを鑑賞。