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トランボ ハリウッドに最も嫌われた男のMinCのレビュー・感想・評価

4.0
自由の国アメリカなんて誰が言ったんだろ。冷戦下とはいえ、夢の都であるはずのハリウッドでジョン・ウェインやレーガン(のちの大統領!)を筆頭にひどい赤狩り、ナショナリズム。
アメリカの話なんだけど、何故か今の日本の息苦しさとも呼応するかのようでもあり。

権力に寝返ったり命を落としたりする仲間がいるなか、
弾圧や嫌がらせにも屈せず、自らのペンと実力で信念と友情と家族への愛は守りぬくトランボ。ユーモアを持ってあの手この手と相手を煙に巻く語り口がいい。

しかしアンフェタミン・バスタイム…。
日本での戦後のヒ○ポンのように、アメリカで蔓延していたのだろうか。ああいったものに頼らざるを得ない状況だったということか。

B級映画製作会社シャチョー:ジョン・グッドマンが出てくるあたりからの快進撃〜ローマの休日、黒い牝牛、カーク・ダグラス、オットー・プレミンジャー〜のくだりは映画の歴史を見るようで楽しい。

すごい人生だ。
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