チリ、アジェンデ政権3年間の終わりに起きたことを記録したドキュメンタリー。
世界で初めて選挙により成立した社会主義政権がブルジョワの抵抗を受ける様子を映す第1部、軍部によるクーデターまでを映す第2部、そんな中で民衆がどう行動したかを映す第3部で構成されています。
デモや演説に集まった群衆の映像は圧巻で、民衆が国の政治に、歴史に参加している迫力を感じました。
それらの人々は大きな力によって動かされ集まってきているように見えましたが、第3部では自律的に行動する姿が映されます。
とにかく、当時のチリ民衆の想いを感じる映画。一般名詞の民衆ではなく、固有名詞の民衆A、B、Cの想いが見えます。
ドキュメンタリーにしては、カメラがかなり人の顔に寄っています。それが想いの伝播を強烈にしています。
その表情の美しさよ。