雄貴AUE

帰ってきたヒトラーの雄貴AUEのレビュー・感想・評価

帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)
3.6
2017年映画初めはこの1本。

1945年から現代にタイムスリップしてきたアドルフ・ヒトラー。なんやかんやでヒトラーそっくりさん芸人と間違われてテレビに出演させられることになる。
そこで彼は現代のドイツの抱える問題を独自の弁舌でばっさばっさと切り捨てていくと、なんと国民に大ウケ。彼の書いた本は飛ぶように売れ、映画化まで。
さて彼の行く末は天才コメディアンか、政治家か、現代の『総統』か、、、


という、今更言うまでもないくらいだけど、めちゃくちゃブラックな話。。。
『(生粋の)ドイツ国民の生活が第一』を掲げるヒトラーが語る言葉がまた、それなりに説得力があって。かつて「民主主義」を使って「独裁者」になった人物が本当に現代に出てきたらこんなカリスマに映るのかなー、、、

っていうあたりが既にもう本当ブラック。
民主主義ってなんだ?とか、今の欧州が抱える雇用とか難民の問題とかに対する問題提起の側面ももちろんあって。
それに対する一定の立場の回答を与えている映画にも見えるし、そういう時代を上手く使って権力を得ようとする独裁者に’カリスマ’を感じている民衆、みたいなほぼ真逆の要素もあるような。

見終わって、んーーー、ってなる映画。
ほのぼのヒトラーシーンは誰得?って感じだけど面白いから許す。
雄貴AUE

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