千年女優

無限の住人の千年女優のレビュー・感想・評価

無限の住人(2017年製作の映画)
2.5
かつて百人斬りの伝説を残した不死身の剣豪で、死のうとしても死ねぬ「無限」の肉体に辟易してうんざりして剣の道から離れて自暴自棄な生活を送る万次。残忍な剣客集団「逸刀流」に両親を斬殺された剣術道場の娘・浅野凜から用心棒を頼まれた彼が、彼女の姿に亡き妹の面影を見て共に仇討ちの道を行く様を描いた時代劇アクションです。

アフタヌーン四季賞で大賞を受賞後に週刊連載され、テレビアニメや舞台でも人気を博した沙村広明の代表作を、日本のアクション映画の第一人者で『十三人の刺客』ら時代劇も守備範囲にする三池崇史の監督で映画化した作品で、主演の木村拓哉がSMAPの解散後初で『ヤマト』以来七年ぶりとなる映画出演をすることでも話題を集めました。

影響は避けられないとは言え些かあからさまにも感じられる『るろうに剣心』の骨格にトンデモ設定を加えたファンタジー時代劇で、大人たちが演じるいかにも漫画的な物語には気恥ずかしさを覚えます。アクションも肝となる「不死身」の見せ方にバリエーションが乏しく、キャスティングにも意外性なしとコスプレ感ばかりが残る一作です。
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