してちゃん

ジョン・F・ドノヴァンの死と生のしてちゃんのレビュー・感想・評価

3.5
この人のドアップで人を見せる画面の切り取り方がすごく好みです。
単純にレイアウトの美しさとして好き & シーンの客観性が削がれるので会話にぐっと没入しやすいという効果も良い(よりその恩恵に預かりたいからほんとは字幕なしで観たいが、残念な我がヒアリング能力、、、)

話や演出は驚くほど真っ直ぐでした。
やたらと複雑にしたくない心境だったのか、主題にふさわしい表現をすなおに選んだにすぎないのか。
らしくない(と言われそうな)事を飄とやる感じが結局、らしいなと思いました。

ドラン本人の事を何も知らないのですが、母親との関係が悲しい話が多く、ディテールの描写にもリアリティを感じるので、本人の体験を反映してるのかなと思ってみてました。なので本作はひとつの理想的な和解を描いてそのテーマに区切りをつけたかったのかな?などと勝手な想像をしてしまいましたが、仲良し母子だったらごめんなさい。