ことのは

メッセージのことのはのレビュー・感想・評価

メッセージ(2016年製作の映画)
5.0
【ある日突然、巨大飛行体が 地球に。 その目的は不明―】

巨大飛行体が世界各地に現れ、アメリカで言語学者の女性が、軍隊に協力して飛行体の中に入るお話。

『TENET テネット』に行く前に観る映画はなんだろうと悩んだ結果、たどり着いたこの『メッセージ』を久しぶりに鑑賞。

「時間」と「コミュニケーション」そして「愛」の物語。

説明的ではなく、感覚的に観ている人に物語を「感じ」させる映画にしか出来ない映画。
コミュニケーションが希薄な社会で、懸命に相手を理解しようとする物語。

SFという、今まで観たことない世界を創造(想像)するという点では、近年のSF史上群を抜いて素晴らしい。
ばかうけと揶揄された、今まで観たこともない宇宙船のデザイン、ヘプタポッド(宇宙人)の造形、ヘプタポッドの描く表義文字、お亡くなりになったヨハン・ヨハンソンの音楽と、映画を構成するエレメントが美し過ぎる。

ラストのエイミー・アダムスとジェレミー・レナーのやり取りが響く。

「未来が分かっていても、その未来を受け入れる?」
「自分の気持ちをもっと伝えるようにする。」

深い余韻を残す、映画らしいSF映画。

#Filmarks2017
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