このレビューはネタバレを含みます
すごい。
どうやったらこれを考えられるんだろう。
この映画を作った人がすごすぎてびっくりです。
開始5分から終わるところまで自分は瞬きしてなかったんじゃないかと思うぐらいの緊張感と集中力でした。
すさまじく引き込まれました。
宇宙人の言葉を言語学者ルイーズが解読する。
という、それだけでもワクワクするような内容なのに、話の深さや様々な伏線の回収の仕方が見事でした。
途中分からなくなりそうで何度も頭をひねりましたが…
彼らは3000年後の感謝の気持ちで贈り物を届けに現れた。
地球人が見えない未来を不安に感じ、無駄な争いをしたり、計画をしたりしているから…
人は他の文化を受け入れることで新しい考えが生まれたり、新たな自分になる。
彼らの言語を学ぶことで時間の概念がなくなり、未来が見据えるようになる。
それを理解したルイーズは未来を見据えて戦争を止め、世界を一つにする。
しかし未来が見えたために、自分の旦那との離別、娘の若くしての死が見えてしまう。
それでも今を大切に生きていこう、今感じているものをもっと大切にしようと感じ、見える未来へ進んでいく。
悲しさや切なさを受け入れながらの旦那さんとのシーン、娘さんとの表情はすごく切なかったです。
だからあんな表情をしていたのですね。
言語を理論立てて解いていくところとかもすごく好きでした。
言語の大切さ、簡単な言い回しになってしまいますが、コミュニケーションの大切さを痛感しました。
色んな感情が見終わった今でも残っていますが、心に残る1本になりました。
音響編集賞、納得です。
言語は変換されるが、音は変換されない。音から伝わるものもすごく多かったです。
見て良かったです。