死後の世界がポジティブでロマン溢れる描かれ方をしていて、まさにピクサー、ディズニー作品という感じ。全体的にジーンとくるポイントがいくつもある泣ける映画。物語のキーだと感じたのはやっぱりヘクターで、彼の持っている哀しみや、何か諦めにも近い開き直った明るさ、適当さみたいなものを感じて、真実が明らかになる度に締め付けられる気持ちになった。やりたい事を認めてもらえない家族との軋轢もあるけど、最終的には上の世代、亡くなったひいひいおばあさんとおじいさん、ひいおばあさんとの夫婦、親子の関係に焦点があっているのも目新しさを感じた。祖先を供養し伝え続ける事、家族を思う事の大切さも、メッセージとして感じたし、人の「死」とその後をコメディタッチで感動的に描いた作品。野良犬のダンテが馬鹿面でひたすら可愛かった。
