クリーム

戦場からのラブレターのクリームのレビュー・感想・評価

戦場からのラブレター(2014年製作の映画)
3.9
キット·ハリントンなのに見逃してました。タイミング的に観たい作品だったのもあり、凄く良かった。キットは、この頃、「ゲーム·オブ·スローンズ」でジョン·スノウを演じているけど、全く違う本作も素敵でした。拝めただけで満足だが、内容も地味ながら若者の死を通して、反戦を訴える良作でした。
イギリスの中流家庭に生まれたヴェラは賢く作家志望だった。弟の友人ローランドとの間に恋が芽生え始めた頃に時代は第1次世界大戦に突入。前線へ送られたローランドを追う様に、ヴェラも大学を休学して、看護師として従軍する事を志願するのでした。



ネタバレ↓



作家志望のヴェラと、詩人志望のローランドが、互いの文章を通して愛を育んで行きます。背景の自然がとても美しく、ヴェラもローランドもそれを詩として語ります。詩として語られるので、記憶に定着して、彼等がいた風景と居なくなった風景が同じ場所なのに全く違って映るのが、悲しい。
せっかく生まれたロマンスも戦争で離ればなれになってしまう。ヴェラが従軍看護師になってから、戦争で負傷した兵士達を手当するシーンは、彼らの体の傷や心の傷を丁寧に描写していて、痛ましかったです。また、ローランドの死後、血だらけの汚れた服や手帳等をグシャグシャに一纏めで、ドン!と送られて来るシーンは生々しく、戦争時の混乱が伝わって来ました。遺族に対する配慮みたいなモノは一切ない。
最終的にヴェラは、恋人、弟、友人の全てを失い、一番、大学とは遠い存在だった自分だけが生き残り勉強を再開する事になった。
何も知らずに戦地へ行き、亡くなった沢山の若者達の描写がリアルで、心にずしりと来ました。キット様を観たくて鑑賞し、満足だったのだけど、アリシア·ヴィキャンデルの演技が素晴らしかったです。

❇のんchan 、凄く満足しました。教えてくれてありがとう!
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