Pinch

ピアニストを撃てのPinchのレビュー・感想・評価

ピアニストを撃て(1960年製作の映画)
4.4
こうして人生は続く。虚しくも時折輝く。女は理想化され、都合が悪くなるといなくなる。男は常に現実をみっともなく生き長らえる。フェミニスト批評の恰好の素材になりそうだが、それにしては出来がいい。お決まりの出来事以外大したことは何も起こらないのに、人生の儚さと味気なさ、それゆえの価値が無理なく映し出される。それを可能としているものは、ストーリーの流れ、役者の演技、風景の映し方等々を含む一つの作品としての総体だ。私としては好きなタイプの映画。
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