akrutm

ぼくのエリ 200歳の少女のakrutmのレビュー・感想・評価

ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)
4.3
同級生からイジメを受けている孤独な少年オスカーが、隣の部屋に住んでいる少女エリとの初恋を通じて、成長していく様子を描いた映画、という説明は間違いではないが、普通でないのは、エリが吸血鬼だという点。冬のストックホルム郊外が舞台なので、多くのシーンは日没後の陰鬱な夜であり、それがホラー映画としての雰囲気を醸し出しているとともに、二人が惹かれ合う様子はまさに少年少女の恋物語と言える。あまり見たことのないファンタジックホラーとでも言うべき独特の雰囲気を持つ映画で、なかなか面白かった。オスカーとエリを演じた子役はいずれも本作がデビュー作であるが、二人の演技の上手さも光っている。お互いの家がアパートの隣どうしということで、モールス符号を使って言葉を交わすというシーンが好き。

なお、本作のハリウッドリメイク版として、クロエ・グレース・モレッツ主演で『モールス』という映画が後に公開されている。
akrutm

akrutm