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葛城事件のOneEyedJOKERのレビュー・感想・評価

葛城事件(2016年製作の映画)
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父・母・長男・次男からなる4人家族→葛城家の物語。

作品の構成としては、次男の稔(みのる)が『通り魔殺人』を起こし、事件も落ち着いてきた来た『後』の様子と、稔が事件を起こす『前』の様子とを、三浦友和演じる父親の清を中心に交互に展開していく。

本作品、一見『家族映画』に見えるが、実のところは三浦友和演じる父親の清にスポットを当てた『父親映画』なのでは無いだろうか。

本作は元々「附属池田小事件をベースにした舞台劇」であり「サイコパスの身内を持ってしまった家族の悲劇」だったらしいのだが、映画化するにあたり「土浦連続殺傷事件」や「秋葉原通り魔事件」「池袋通り魔殺人事件」などの事件を参考にするとともに「黒子のバスケ」脅迫事件の最終意見陳述の要素をプラスして、「対岸の火事ではない物語」に創り上げたものという事。

評判がかなり良かった本作品だが、個人的にはあまり良いものではなかった。
テーマが重いからなのか、期待しすぎたのか。

「俺が一体なにをしたっ!」と父親が怒鳴りキレるシーンがあるが、思わず
「何もしてねーよ、息子の人生、妻の愛、家族の団欒…それらを守り育むための事柄を何にもしてねーんだよ」と突っ込みたくなった。

期待した割には あまり来るものが無くて残念。
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