みむさん

ロシアン・スナイパーのみむさんのレビュー・感想・評価

ロシアン・スナイパー(2015年製作の映画)
3.0
ロシア・ウクライナ合作でマイダン革命(2014)やクリミア危機(2014)より後に本国公開になっているんだなぁ。
ロシア題「セヴァストポリの戦い」ウクライナ題「破ることができない/アンブレイカブル」的な意味だった。

第二次大戦で活躍したソ連の女性狙撃手リュドミラ・パヴリチェンコの半生を描いた映画。

ロシア国内で賞いくつか取ってるみたいだが、映画の舞台は現在のウクライナで主人公もそのエリアの出身。
ロシアウクライナ情勢がここまで悪化した今見るとなんとも言えないモヤモヤ感あるな。 

アメリカに呼ばれその実績を称えられ、米大統領夫人にも気に入られたリュドミラの回想で語られる物語。

女性が兵士として不遇だった頃に父譲りの腕を買われ、戦地で次々と成果をあげていくが、戦場外では男勝りといわれつつも恋愛も結婚や子供を持つことを望むようになったりと、過酷な時代に兵士として生きることと、ささやかな幸せを送ることの間で揺れ動く一人の人間だということを感じさせる話になっていた。

英雄として称賛されても心に影を落とすPTSD、仲間や大切な人を失った悲しみは消えず。
それでもその道を後世に継いでいこうとする姿を見るに、メンタルが強いのか弱いのか、国のためという大義があるからなのか…考えちゃったな。