リリー

ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそのリリーのレビュー・感想・評価

3.5
初ワイズマン監督作品だったので、ドキュメンタリー映画を映画館で観るのも初めてでしたが、面白かったです。何よりも、被写体の中の人々のエネルギーが直に伝わってきて、まるで自分がその人々と同じ場所にいて同じ空気を吸っているように感じます。皆、よく喋ります。集会所で自分の経験や立場を語る発言権を与えられると、まるで1人ステージのように10分から15分はとうとうと喋り続けます。周りの人も辛抱強く静かに聞いているから感心します。観ているこちらは実は少し疲れました。皆、メキシコなどから命からがら国境を越えて、彼らにとっての夢と希望の国、アメリカにたどり着いた人々がほとんどなので、生きるエネルギーと意欲に満ちているからでしょうか。皆、アメリカにいながらも祖国の習慣を維持しているのでまさにアメリカの縮図です。
様々な場面が撮影される中、私が一番面白かったのは、移民相手のタクシー運転手養成講座です。講師の男性がユーモア交えてリズム感良く、受講者とコミュニケーションも取りながら教えていく様子は楽しめました。
しかし、3時間9分は長い!どれも削れなかったのでしょうが、少し疲れました。
リリー

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