ユースケ

ジャック・リーチャー NEVER GO BACKのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

渋みの効いた1970年代風アクション映画に見せかけて、実はオフビートなアクション・コメディ映画だった前作は、カーチェイスも、格闘アクションも、トム・クルーズ演じるジャック・リーチャーのキャラの立ちっぷりも、見事な一本でしたが、続編である本作では前作で監督と脚本を手掛けたクリストファー・マッカリーが離脱し、【ラスト・サムライ】でトムと組んでいたエドワード・ズウィックが監督と脚本に就任。監督の交代を聞いた時点で凡作の予感はしていましたが、本当に予想通りの凡作でした。

とりあえず、キャリアウーマンのコビー・スマルダーズと不良娘のダニカ・ヤロシュの間に挟まれてタジタジのジャック・リーチャーにガッカリ。キャラクターはブレブレ、先読み能力は不発で後手後手、こんなの俺の見たいジャック・リーチャーじゃねーよ。父親として精神的に成長する姿も、娘からメールもらってニヤニヤする姿も、見たくねーし、なによりも、身分や居場所を明かすものを一切持たない設定を守って携帯電話を持つなよ。

おまけに、前作では手持ちカメラやカット割りで誤魔化さず、キーシ・ファイティング・メソッドの破壊力を生々しく見せた格闘シーンは、本作では手持ちカメラとカット割りで誤魔化され、平凡な格闘シーンに格下げ。開始早々満身創痍のラストバトルってなんだよ。ロバート・ネッパー演じる黒幕を先に退治する展開もいただけません。

シリーズ化を喜んでいただけに二作目でこれは本当に残念。エドワード・ズウィックは監督業にNEVER GO BACKでお願いします。トムがトム走りしてバスに駈け込めばいいってもんじゃねーんだよ。