くろきつ

キングスマン:ゴールデン・サークルのくろきつのレビュー・感想・評価

3.6
世界的ヒットを記録した超過激スパイアクション「キングスマン」の続編。

今回の敵は世界的麻薬組織。ヴィランはサミュエル・L・ジャクソンからジュリアン・ムーアへと受け継がれた。正直な感想でいうと一作目の方が好き。前作よりも過激になっていてアクションも過剰摂取なほどの盛り沢山だがそれの大きく跳ね上がったハードルを越えなければならないというプレッシャーから来るものなのだろうか「キングスマン」の品が失われていた。前作の印象は音楽、俳優、演出、カメラワーク、展開の全てが完璧な最高のスパイアクション。今作の印象はひとときのエンタメのために作られた派手なだけの安っぽいB級映画。冒頭からフルスロットルで飛ばしていてアクション映画としては面白いが、キングスマンとしてはあんまりなアクションだった。前作のキングスマンが一級スパイアクションの傑作だったのに対して今作は王道B級アクションだった。面白くないわけではないし前作よりもボリュームは上がっているのだがバランスが取れていない。前作にあった最高のセンスが全く感じれなかった。単体としては普通に面白いが、前作が大好きな人にとっては最高の続編とは言えないと思う。キャスト陣も前作に比べると豪華ではあるけども適当な役とは思えなかった。前作が最高だっただけに今作は相当厳しい製作だったと思う。一作目でキングスマンを終えるという手もあったのではないかと思う。「ベイビー・ドライバー」は一作目で幕を閉じたのは英断だと思う。
くろきつ

くろきつ