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走れ、絶望に追いつかれない速さでのPAOのレビュー・感想・評価

3.7
尊敬する坂元裕二さん作品「カルテット」でも言うてた『泣きながらご飯食べたことがある人は生きていけます』。
本作で一番ぐっときたのは太賀の泣きながら飯食うシーン。
食べるっちゅうんは、生きるっちゅうことやもんなぁ。
タイトルの「走れ、絶望に追いつかれない速さで」については作中にも伏線とオチなるものがありますのでネタバレ防ぎますがそのオチとは別に私なりの所感として。
実際に失意の中にいる人は物理的に止まっちゃまずい。絶望する暇を持つと人間の生きる気力を吸う魔物がやってくる。
蓮よ、とにかく走れ!!!
しかし本作は小説で読みたいなと思うほどに文学作品であった。
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