エアール

ハードコアのエアールのレビュー・感想・評価

ハードコア(2015年製作の映画)
3.8
ヘンリーよ、おまえさん一体どれだけ殺すんだい 笑
ラストで流れるQueenのDon’t Stop Me Nowからの件りはシビれましたね!!!
タイミングといい、場面といい絶妙でした。
ティム・ロスパパの言葉が胸に響きます。

イリヤ・ナイシュラー監督こだわり
主人公の視点だけで展開される全編一人称のカメラワークから伝わる
臨場感、高揚感、ド派手なアクションと過激な映像が
独自の世界観にガッツリ引き込んでくれます。


さて ロシアが舞台
大事故により肉体の大部分に激しい損傷を受けたヘンリー
ーー腕と脚を撃たれ、ひじから先とひざから下がない。頭蓋骨は陥没、両方の眼球がなく、おまけに下あごの骨も砕けておりましたと。
そんな彼の肉体にマシンを組み込み
蘇生措置を施した、有能な研究者であり美しい妻でもあるエステルことヘイリー・ベネット。
やはり色っぽいんだな〜、これが 笑

見知らぬ研究施設
ーー飛空艇の艇内なんですが
で目を覚まし
事故以前の記憶はなく、妻のことも思い出せない。
まだ声を発することはできないが
音を聞き取ることはできる。

妻から渡された指輪を左手薬指にはめて
発声できるようになる措置を受けようとした矢先
侵入者発見のアラートが…
ーー武装集団とともに現れた男 エイカン。
特殊な能力を扱える彼の前に
なす術なく施設は破壊されてしまう。
ヘンリーの肉体に組み込む素材を提供したのもエイカンらしい。

隙をついてエステルと逃げるヘンリー
ーー脱出ポッドで一緒に脱出することに成功し難を逃れたのも束の間
地上でエイカンの傭兵集団に包囲され
エステルは連れ去られてしまう。

サイボーグ化したヘンリーは
人間離れした身体能力を駆使し
変幻自在に姿を変えて目の前に現れる謎の道先案内人 ジミーの協力を得て
愛する妻をエイカンから奪い返そうとするのだが….。


自身が稼動できる限られた時間、
追跡装置と追手、
エイカンの右腕 スリック・ディミトリの存在、
携帯とマップ、ジミーから都度送られる指示、
メモリー遮断装置と懸念、
ジミーの研究施設、
エイカンの巨額出資と死者を蘇生、軍隊組織
ーー個人的な記録や話す能力、味覚の欠如、
サイバー人間の培養、所謂クローン、
裏切りと映像送信、
エイカンのビルディング、
報復と友情、
失われた過去の記憶とすべての真相、…。


すべては偉大なことを成し遂げるための犠牲なのかもしれないし、
単なる暇つぶしなのかもしれない。


さあ、準備はいいか!?
今から愛する人を取り戻すため
この”クレイジーな世界”に放り込まれる…
エアール

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