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正しい日 間違えた日のtigerpantsのネタバレレビュー・内容・結末

正しい日 間違えた日(2015年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

講演会に呼ばれた映画監督(チョン・ジェヨン)が、時間つぶしで立ち寄った観光名所のお寺で、魅力的な女性(キム・ミニ)と遭遇。二人はお茶を飲み、芸術と人生について語り合い、酒席を囲んでいい雰囲気になるのだが…

そこから「些細なすれ違いを機に険悪になり、講演会もうまくいかなくなる」パターンと「率直なやり取りからいい仲になり、講演会も大成功に終わる」パターン……の2種が、あたかもタイムリープもののごとく、展開されるという(晩年のルイス・ブニュエルを彷彿とさせるような)やや実験的な構成。

というオチに触れてしまうと、それ以外に語るべきポイントがなさげではあるが……いやいや、劇中に登場する映画監督の〝大人気なさ〟や(キム・ミニ扮する)女性に対するいやらしい視線や態度。「あえて」なのか「天然」なのかは微妙だが、かくも作り手の内面の〝薄気味の悪さ〟を率直に披露されると、逆に清々しかったりもするし、(そのきっかけを作った)キム・ミニという女優の罪深さ、魔性に思いを馳せたりもした。
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