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バロットの大地
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バロットの大地の作品紹介

バロットの大地のあらすじ

亡き父の遺言により、広大なアヒル農場を相続することになったジュン。生前の父親と疎遠で都会暮らしをしていた彼は、農場の売却を視野に入れて久しぶりに帰郷する。家畜や雄大な自然、あるいは農場に長年暮らす使用人一家と接するなかで、ジュンの心は徐々に揺れはじめるが、都会で彼の帰りを待っている恋人のことも忘れられない…。

バロットの大地の監督

ポール・サンタ・アナ

原題
Balut Country
製作年
2015年
製作国
フィリピン
上映時間
93分

『バロットの大地』に投稿された感想・評価

「故郷を捨てて夢を取るか」、「父の遺産を相続して経済的安定を取るか」
2者択一を迫られている若者の話にも見えるが、出稼ぎ労働者の多いフィリピン人に「故郷を忘れないで欲しい」というメッセージを送っているようにも感じた。
養鶏場の牧歌的なシーンに含まれる郷愁は美しいが、決して願望を押し付けることなく、フィリピン社会の良い面と悪い面を描いた上で判断を促す。
恋人がいる都会でミュージシャンの夢を抱く彼は、父の遺した土地を売却しようと、故郷を訪れる。
その土地でアヒル農場を営む一家は、売却話をすでに耳にしている。
先々の生活が失われる恐れがありながらも、優しく迎え入れてくれる農場一家。
一方、売却相手とはうまく連絡がつかない。
彼は、農場一家と触れ合う中で、心が揺らいでいく…という話。

「ローサは密告された」(2016年カンヌ国際映画祭 女優賞受賞作)のブリランテ・メンドーサ監督がプロデューサーを務めた作品。
売却相手(政治家)を見つけた叔父に会いに行くとき、市場に卵を届けていくついでだからと、農場一家はバイクに乗せてくれる。
道の途中で、土地権利書を落とすが、それを拾ってくれる、農場一家の息子。
今まで仕事をさせてくれた亡き地主に感謝して、地主の息子に誠心誠意を尽くす農場一家の父。
そういう些細な描写(ロングショット)の積み重ねが良い。
エンコードの質が悪いせいか、本編の画質はあまりよくない(予告編の画質はいい)が、脚本とカメラワーク、音響はなかなか練られて、しっかりいるので気にならなくなり、終盤は、ウルっとする。
おいしい料理(?)はよく見えなかったけど、家族について考える素敵な作品だった。

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=rS8Zfbh9-fw

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