よしかつ

バジュランギおじさんと、小さな迷子のよしかつのレビュー・感想・評価

5.0
嗚咽した(満席の映画館で)。
非の打ち所のない素晴らしい作品。
迷子は天使のように可愛らしい。

一言でいうと、「声を発することのできない迷子の女の子を家族のもとへ連れて行く」ものであり、
ロードムービー好きな自分としてはとても楽しめた。
インド・パキスタンの風景や食事などが派手なダンスとともに表現される。
都市部から田園風景・山岳地帯の景色まで登場し、ロケーションが次々と変わることから、
尺の長さを感じさせない。

インドとパキスタン間での歴史的・宗教的な対立がストーリーの背景にあり、
「迷子の女の子を家族のもとへ連れて行く」単純なストーリーを限りなく重厚なものとしている。
インド側・パキスタン側のどちらに傾向することなく、ニュートラルな立ち位置である点もとてもよい。
ラストシーンは涙無しでは見ることができない。

また、登場人物が全員ポジティブであり、前向きな気持ちになれる作品。

再鑑賞したいところであるが、なかなか再鑑賞の機会に出会えないことが残念。
よしかつ

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