Mackeyホンダ

ザ・ベビーシッターのMackeyホンダのレビュー・感想・評価

ザ・ベビーシッター(2016年製作の映画)
4.0
場面場面で挿入される「なに、これ!?」とか「ポケットナイフ!」とか、バラエティ番組みたいな大仰なテロップにもれなく笑いを誘われる。

ドラマ「ウェンズデー」を一気見して、ジェナ・オルテガ出演の「ザ・ベビーシッター キラークイーン」を観たいがために、まずは前作である本作を観た。

何これ。めちゃくちゃ面白かった! ずっと笑った。
これこそ「コメディホラーの模範解答」と言っていい作品じゃないか。

スプラッター描写が激しいので「ホラー」に分類しないわけにはいかないが、その実は下品・不謹慎な「ブラックコメディ」。何人も悲惨な死を遂げるが、深刻さのかけらもない。

ひたすらポップに、ジョーク交じりでスプラッターシーンが繰り広げられる。このバランスがコメディホラーの黄金律だと思った(おれ判定)。

ジェイソンやハロウィンなどでは決してない。チャッキーやグレムリンのようにキャラに逃げてない。「スクリーム」にバランスが近いけれど、それよりも全然コメディ寄り。近年ブラムハウスあたりが「ハッピー・デス・デイ」とか「ザ・スイッチ」などで模索している正解がここにあった!(おれ判定)

ギャグセン◎。音楽センス◎。狂気◎。ド派手血量◎。ハチャメチャ◎。
ホラーなりにハラハラドキドキもジャンプスケアもある。胸キュンもある。なんなら、主人公の「葛藤と成長」もある。あれだけのドタバタ大惨劇の後、ラスト近くで流れるクイーンの名曲「伝説のチャンピオン」は可笑しくも感動的ですらあった。

サマラ・ウィーヴィングがいいね。こういうぶっ飛んだサイコキャラが本当によく似合う(というかそういう役ばかり?)。

彼女は次作も健在ということで、さっさとジェナの出演する本命「ザ・ベビーシッター キラークイーン」を観る。

最後に。
「食洗器のナイフ」の伏線回収が(されないところが)最高だった。
Mackeyホンダ

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