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ビニー/信じる男のdeenityのレビュー・感想・評価

ビニー/信じる男(2015年製作の映画)
3.5
ボクサー物。ビニー・パジェンサというボクサーが事故により首の骨を骨折。再起不能の状態から再びマウンドに立ち上がり勝利を目指すという王道のストーリー。世の中そんなに甘くはねぇ、と思ってもこれが実際に起こってしまうんだからどうしようもないですよね。めちゃめちゃベタです。でもベタだからいいんです!それは念頭に置いて鑑賞して下さい。

冒頭はかの有名なメイウェザーに負けるシーンから始まる熱い展開。かと思ったらあのパッキャオと熱戦を繰り広げたメイウェザーとは別人でした。ま、冷静に考えると年があれだったんですが。
とりあえず負けたのを機に引退を囁かれ、そこでトレーナーのケビンと出会い、階級を変えてチャンピオンを目指していく。

本作はやはり王道なのでストーリー展開に新鮮味はないかもしれません。強いていうならばやはり本作のための役作りとしてマイルズ・テラーやアーロン・エッカートが頑張ったなって思えるほどの体つきは素晴らしいです。ビニーを演じるマイルズ・テラーなんかはムキムキで、『セッション』の頃のひ弱な面影は一切見せないほどの役作りには大変さが伝わりますが、ケビン演じるアーロンも太るだけとは言え、太るのも楽ではないので本当に驚きでした。

さらに骨折からの再起をかけた葛藤のシーンが良かったです。苦渋を味わってラストに繋がっていく感じは面白く、最後のセコンドのシーンは熱くなるものがありました。
その分ラストの展開はそうなるだろうとは思ったけど運びがイマイチ。実話だからしょうがないですが、サクセスストーリーが完璧な話とは限らないのでどうしようもないですね。
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