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ナチス第三の男のmhのレビュー・感想・評価

ナチス第三の男(2017年製作の映画)
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ハイドリヒの半生記からエンスラポイド作戦の決着まで。
序盤40分でハイドリヒのサクセスストーリーを済ませる構成。
・レームからSSをバカにされたあとに長いナイフの夜。
・バルバロッサ作戦中の国防軍の将軍からやるならあとからやってくれといわれるアインザッツグルッペンが行う民族浄化。
・ユダヤ人問題の最終的解決を取り決めたヴァンセー会議はハイドリヒがまとめた。
それぞれ映画一本になってるような事柄を、ろくな説明もせずにすっ飛ばしていく。
「長いナイフの夜」なり、「アインザッツグルッペン(字幕では特別行動隊)」なりのワードが字幕化されてないので、ググるのにもひと苦労するという不親切設計。
ナチスドイツ関連の映画をけっこう見てるひとにとっては、時系列を整理するのにうってつけだけど、普通のひとにはけっこう厳しい。
中盤からラストにかけてのエンスラポイド作戦についても、この映画の1年前に公開された「ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦」で詳しくやっているため、そのダイジェストみたいになってしまって少し残念。
とはいえ、ハイドリヒがヒトラーを除くナチの悪党ナンバーワンだったことは十分伝わると思う。そのあたりはほかの映画ではできてないので、やっぱりこの映画にも意味がある。
顔が似ている優先で配役しているのとか、恋人の影響でナチ党にはいったのとかも面白かった。
チェコ兵士が出身した村の住民を虐殺する絵が強烈。
ラストに出会いのシーンを持ってくるのはうまいよね。
関連作は「謀議」「地獄に墜ちた勇者ども」時系列は違うけど「炎628」あたり。
なんだかんだで面白かったです。
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