このレビューはネタバレを含みます
全ては生きるため、
そして、生き残るため。
スラム街ファベーラで殺しや盗みを常套手段とし、悪気もなく
マリファナに手を染めるのは、
まだ10代にも満たない子供達。
彼らの屈託もなく純粋な眼差し。
哀れみや情けを求めてる訳でもなく、
紛れもない現実に、ただ必至に食らいついている無数の生き様。
その事実を突き付けられ、ひたすらに言葉を失う。
笑いながら殺戮を繰り返すリトル・ゼの気味悪さ、
ブスカ・ぺはこの現実を撮しとる事で、
どれだけの希望を手にする事が出来たのか。
冒頭の研ぎナイフのように、
何もかもが、凶暴過ぎる純粋さに満ち溢れた作品。