神の街の現実が写ルンです
リオのスラム街を舞台に、絶え間なく続く壮絶な暴力のクロニクルを年代記風に描いたバイオレンス群像劇、、、
"神の街"と呼ばれる街に住む少年たちの犯罪と抗争をリアルに写し切り取った本作。
まだ幼い子供が子供を撃ったり、銃の弾のように使い捨て同然で扱われるのは、いくら住む世界が違う話とはいえ、あまりにも辛く悲しい。
実話を基にしているというのが、物語の説得力と深刻さをさらに際立たせる。
はたして神の街に全能の神はいるのだろうか…。
ギャング同士の対立はもちろん、女にモテず"銃"という武器で全てを手に入れようとしたリトル・ゼと、同じく女にモテないがカメラマンという夢を持ち"写真"という武器で戦ったブスカペの対比も良かった。
今年劇場で観た「レ・ミゼラブル」でも同じようにオタクの少年がドローンで撮影した"動画"がきっかけでギャングと警察の抗争が激化していくというのがあり、とても近い作品だと思った。
またギャングの世界をリアルに描いたロードムービーで「闇の列車、光の旅」という映画もあり、そちらもオススメ。
"写真が俺の人生を変える"