愛の大切さを描いた作品はたくさんあるけど、本作ではひとりひとりの“小さな親切”が、世界を明るくしていくところが最高に素敵で、映画を観てこんなにも幸せな気持ちになれたのも、そしてこんなに笑ったのも泣いたのも久しぶりでした。まさに、愛は負けても親切は勝つ！
大好きなシーンやセリフはたくさんあるんですが、抑えめだけどカラフルな色づかいや、対称的なショットがウェス・アンダーソン作品みたいだったのも素敵でした。あるシーンで建物が断面図になるところなんて、まさに「ライフ・アクアティック」！
映画の中で登場人物が失敗するシーンが続くと、イライラしたり嫌な気持ちになったりするんですが、パディントンが安心して観られるのは、やっぱり“親切”によって乗り切れると分かっているからなんですよね。
