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牡蠣工場のodyssのレビュー・感想・評価

牡蠣工場(2015年製作の映画)
2.0
【監督の無能が伝わるドキュメンタリー】

岡山県にある牡蠣工場の模様を映し出したドキュメンタリー。
海中から牡蠣貝を引き揚げて、貝殻をこじ開けて中身を取り出し、殻は処理する。その様子を延々と描いている。

中国人の出稼ぎ労働者を迎え入れるにあたって新しいプレハブを用意する様子であるとか、小さな子供たちが遊ぶ様であるとか、他家の白猫がなぜか出入りする様子だとかも。

しかし2時間半近い長めの作品にしては、あまり情報量が多くない。
中国人出稼ぎはいくら給料をもらうのか、中国人出稼ぎ労働者の根城になっているらしい広島の実態、ここで処理された牡蠣はどういう地方に出荷されるのか、牡蠣の売値と原価の関係(つまり採算性)はどの程度なのか、3Kだから日本人の働き手は来ないと工場のあるじは言っているけれどオバサンの作業員はいるわけで、その辺はどうなっているのか・・・見ていると疑問が次々に湧いてくるのだけれど、そういう疑問への答えは本作品には出てこない。

そういう疑問に答えるように作るのがドキュメンタリーでしょ?
想田監督は漠然と現場を映し出せばそれでいいという考えらしいけど、それじゃダメなんだよ!

失礼ながら監督の無能が見て取れる映画になってしまっている。
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