あきしげ

ミュージアムのあきしげのレビュー・感想・評価

ミュージアム(2016年製作の映画)
3.0
右手から『SAW』、左手から『セブン』、合体映画、劣化版!

良かった点。

・主人公、小栗旬
・悪役、妻夫木聡
・趣向を凝らす刑

悪かった点。

・SAWゲームの劣化版
・セブンの結末の劣化版
・遠慮したせいで萎えた

漫画原作の実写映画となります。
原作は残念ながら知らなかった。

カエル男が出てくる時点で漫画らしい演出。
ただ、それでいる理由には納得させられる。
更に殺人をどのように考えるのかも面白い。
悪役としてキャラが立っていたと思います。
何より途中まで妻夫木聡と気づかなかった。
特殊メイクと演技がそれほど強烈であった。

一方の主人公を演じた小栗旬は良かった。
追い詰めれる主人公を見事に演じきった。
徐々にボロボロとなる姿は痛々しいです。
体だけじゃなく精神までやられる姿など。
もう終盤では本当にヤバイ状態に見えた。

主人公と悪役だけで成立している物語。
そこに凄惨な殺人現場が強烈な印象を。
しかし、『SAW』を知るならば違う。
残念ながら『SAW』の方が衝撃的だ。
どうにも本作は二番煎じな印象である。

クライマックスでは『セブン』を意識している。
多分、原作は両方の映画から影響を受けている。
この二つを合体させたのが本作となる感じです。
ただし、かなり衝撃度が劣化してしまっている。

これを挽回する方法がクライマックスにある。
ですが、ここは遠慮したせいで台無しになる。
あのまま貫き通せば本作は間違えなく名作に。
それをしなかったのは非常に残念と思います。

本作は漫画の実写化にしては頑張っている感じでした。
あきしげ

あきしげ